5月27日(金)小諸市で開催された長野県公共図書館館長会議に出席しました。小諸市は島崎藤村が明治32年小諸義塾の国語・英語の教師として赴任したゆかりの地であり、懐古園内には、小諸なる古城のほとり・・で始まる「千曲川旅情のうた」の歌碑があります。また、高浜虚子が小諸に疎開した時の住居が「虚子庵」として残っています。
会議冒頭の挨拶では、「図書館は時代の変化に伴い、くつろぎや課題解決の場と変化してきている。公共図書館は住民と共に創る図書館に変化してきている。学校図書館との連携も更に充実していくことが求められている」という話がありました。分散会では郷土資料の収集・保存についての協議が印象に残りました。公共図書館は図書の貸し出しだけでなく、特に地域の資料を収集保存していくことも大事な仕事です。決して利用頻度は多くないのですが必要なときに利用者に提供できる収集保存と、利用しやすくなるようなデータベース化も課題だと思いました。
長野市龍鳳書房の酒井春人氏の講演では、長野県の出版業界が日本出版会に大きな足跡を残したこと、今日の出版事情、電子書籍、これからの図書館について貴重なお話を聞くことができました。活字離れが進んでいることで出版業界は苦しいこと、情報がインターネットなどでいつでもどこでも手に入ること、また違法コピーで著作権が侵害されていることなど、これからの出版会は電子書籍の時代をどう生き残るのかなどの話がありました。電子書籍の便利さとその裏に隠れているものを真剣に考えなくてはいけないと感じました。
最後に地域コミュニティーとして図書館は本を貸し出すだけでなく、地域文化の担い手として講演会や読み聞かせなどをし、「図書館に来れば楽しいよ」という思いを持ってもらうことが大事だと締めくくられました。
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