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 長野県の北部にあり、志賀高原や山ノ内温泉郷等の観光地、リンゴ・ブドウなどの果物畑、自然豊かな高原を自負している山ノ内町の中央公民館です。また、温泉を楽しむニホンザル(スノーモンキー)でも有名になり、外国からのお客様も多くなりました。このブログでは、山ノ内町の公民館活動を始め、伝統文化、行事、人々の営み、文化財、季節、自然などの情報を発信し、故郷山ノ内町を見つめ直したいと思います。   

2012年5月8日火曜日

北部「大持坂集落」の古い写真

町内で歴史に詳しい方から今は廃村になった「大持坂(だいもちざか)集落」の古い写真をいただきました。昭和42年、すでに廃村になっていた集落跡を訪ねて撮影したものだそうです。
大持坂集落全景
大持坂は、北部地区裏落合集落と木島平村の境を流れる樽川上流にあった集落です。そこには水田跡や屋敷跡が残り、杉苗が伸びていて、かつて人々が生活していた姿を彷彿させます。また集落内に六地蔵が残り信仰心の篤かったことも想像されます。 

大持坂は「かたくりの里」と呼ばれていましたが、そのいわれについて「やまのうちの民話」に載っています。「冷夏で飢饉となり、ドングリやフキ、ワラビ、ヤマイモも底をつき食べるものに困った大持坂の住民が寄り合って対策を考えましたが、うまい考えが浮かびません。そんなとき善さんという村人が夢の中に神様が現れ、川の上流を上って東をみなさいというお告げをもらいました。村人が行ってみると、そこには赤紫色のカタクリの花が一面に咲いていました。村人はカタクリの根を掘り食料にして飢饉を乗り越えました。」という内容です。
大持坂への道ばたでカタクリの花にとまるスジグロシロチョウ
過疎化の波がこの大持坂集落に押し寄せて廃村となりました。逆に最近では町内に古民家を購入して移り住む人も増えてきています。そんな皆さんと地域の交流も進んでいます。

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