志賀高原は6月中旬から7月初旬にかけて緑が一段と鮮やかになります。またレンゲツツジが咲いて大小の湖沼に映る風景は美しく,シャッターを切る皆さんを大勢見かけます。6月25日(土)も「一沼」はカメラマンで一杯でした。
この時季の志賀高原自慢に「ネマガリダケ」があります。このタケは雪の重さで斜面に沿って根元が曲がるのでネマガリダケ(根曲竹)と呼ばれていますが、正式な和名は「チシマザサ」というそうです。このタケノコは直径2~3cmと細いのですがアクがなく美味しいタケノコです。
現在自然保護の立場から入山が制限されていますが、焼額山(やけびたいやま)にある湯田中共益会所有地でシーズンに数回、入山券を持った人に限ってタケノコ採りで入山が許可されます。6月25日は今年最後の許可日、雨の降る中でしたが大勢の人が午前8時の合図を待ってスキーゲレンデを登り初めたかと思うと15分後にはゲレンデから人影が消えていました。場所によっては収穫の量や質が違ってきます。タケノコが一杯入ったリュックを背負ってくる人、「あんまりねえなあ」とがっかりして下ってくる人・・・様々でした。
家に帰ってネマガリダケの皮をむくのが一苦労です。食する部分は細くて柔らかいので普通のタケノコの皮むきとは違います。写真のように、まず「穂先を切り落とす」次に「根元から穂先に向かって皮の厚さ分、縦に切り込みを入れる」最後に「切り込みに沿って左右に皮をまとめてむく」・・・文章では簡単ですが実際にやってみると難しいものです。ここ何年か前から切り込みを入れる便利な器具が売り出されていますが、この地方でないと何に使うのか分からないし、使い道もないような器具です。しかしなかなかのアイデア品だなと思います。
むいたら料理です。一番美味しいのは(主観がありますが)味噌仕立ての「タケノコ汁」でしょう。しかも「サバの水煮缶詰」をダシにしたものが一番メジャーです。メジャーというか「サバの水煮でなければいけない」というほどこだわっているのです。ですから北信地方(長野県北部)ではこの時季、サバの水煮缶が飛ぶように売れます。タケノコ汁の他にも、天ぷら、煮物、卵とじ・・・・各家庭にはいろいろな料理があります。正月や祝い時用に瓶詰めにして保存しておく家庭もたくさんあります。
一度食べたら忘れることができない「ネマガリダケ」・・・一度竹やぶに入ったらネマガリダケをいただくときの思いが違ってくる「ネマガリダケ」・・・・けっしてひとりで入ってはいけない「ネマガリダケ」採りです。県外の方は、是非山ノ内町においでいただき「本場のネマガリダケ料理」を味わってください。
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